MMAジャッジの方法に関する議論

2月8日UFC247のライトヘビー級タイトル戦以来、MMAの判定システムについての議論があちこちで行われています。

MMAの闘いは実に多様であり、優れた闘いとはどのようなものなのかについての意見も幅広く、ジャッジはある程度主観的にならざるを得ません。そのことを踏まえて、どのようにシステムを改善すれば、より多くの人が結果に納得できるか、または「正しい」判定に近づくことができるのかを考える記事です。“MMA Fighting”の記事のなかに、いくつかの新しい提案があったので、そのいくつかを紹介します。

1.10ポイント・マスト・システムの改善

10ポイント・マスト・システムは、実際には3ポイントシステムです(使える数字は、10以外には7~9の3つしかない)。これはボクシングから移入された方法であり、MMAでは機能しないという意見もあります。数値を加算して客観化することは間違っていませんが、パラメーターが間違っているとする意見です。パラメーターの修正案の一つが次のとおりです。

10-10:ダメージに大きな違いがない
10-9:ジャッジが、ダメージに基づいて、一方の選手を他方の選手よりもわずかに優勢とする、僅差のラウンド。
10-8:ダメージに明確な優劣があるラウンド。
10-7:一方的なラウンド。一方の選手がラウンドを完全に支配し、非常に多くの攻撃を繰り出した、フィニッシュに近いラウンド。
10-6:一方の選手が複数回の場面でほぼフィニッシュと見られる完全に一方的なラウンド。
10-5:レフェリーが試合を止めるべきラウンド。

本質的に10ポイントマストの枠組み内での採点です。より明確なスコアのグラデーションを作って、ジャッジにその識別力を持たせるようにします〔そこが難しいと思うのですが:JMOC〕。

2.よりラディカルなアイデア

最初のラウンドが10-10とみなされない限り、最初のラウンドを取った選手が10点となり、取られた選手は5点となります。後続のラウンドで、ジャッジは、最初のラウンドと比較してスコアリングをします。例えば、A選手が最初のラウンドを取った場合、A選手がそのラウンド10-5。B選手が、第2ラウンドを第1ラウンドと同程度で取った場合はB選手が10-5、第1ラウンドよりも大きい差で第2ラウンドを取ったと判断した場合、B選手が10-4(またはそれ以下)を獲得するシステムです。

これら2つ以外の改善案として、ライブ・スコアリング(オープン・スコア)や5人ジャッジ制などが挙げられています。これらのシステムは、日本では、前者がパンクラス、後者がDEEPですでに採用されています。

その他にも、元選手をジャッジにすること(記事のなかではあまり推奨されていません)やラウンド数を増やすこと(すべての試合を5分5ラウンドにすること)などが挙げられています。ご参考まで。

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