ボクシングにおけるタオル投入の廃止:棄権の意思表示ルール変更

日本ボクシングコミッション(JBC)は、ルール改正により、セコンドによるタオル投入を廃止しました。改正されたJBCルール第118条第1項4号では「ラウンド途中においてボクサーを棄権させる場合は、チーフセコンドがリングエプロンでウェイビング〔タオルをレフェリーに向けてグルグルと回す動作〕をおこなうことによりその意思を表示する」となっています。

改正の理由として、①世界的にタオル投入のルールが廃止される傾向にあり、ウェイビングによる意思表示が一般的になっていること、②投げたタオルがロープなどに引っかかってリングに入らない場合、レフェリーが気付くのが遅れる可能性があること、③観客が何らかの理由でタオルを投げ入れた場合、大きな混乱を招くこと、などがあげられています。

JBCは、セコンドによるタオル投入をすぐに禁止するということではなく、「棄権の意思がレフェリーにしっかり伝わることが大事」とコメントしています。

「セコンドによるタオル投入」は、「コーナーストップ」(※)の一つの手段であり、今回の改正はコーナーストップの方法が変わるということであって、コーナーストップ自体を禁止するものではありませんので、念のため。

※「コーナーストップ」:セコンドが試合放棄の意思表示をした場合。なお、国内MMAにおけるセコンドによるコーナーストップの意思表示は、修斗、DEEP、ZST、RIZINでは筒形バトンを、パンクラスではタオルをリング内に投入することによって行います。
 なお、「コーナーストップ」は、TKOの一つの類型であり、一般社団法人日本MMA審判機構(JMOC)がルール監修あるいは競技運営に協力しているプロモーションにおいては、試合結果を次のように整理しています。

1.サブミッション:S
1-1 タップアウト(TO)〔フィジカルタップアウト〕
1-2 バーバルタップアウト(VTO)
1-3 テクニカル・サブミッション(TS)
2.テクニカル・ノックアウト:TKO
1-1 レフェリーストップ(RS)
1-2 メディカルストップ(MS)
1-3 コーナーストップ(CS)
3.ノックアウト:KO
(判定、失格、ノーコンテスト等:略)

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