The unified rules of MMA could be one step closer to actually being unified. MMAユニファイドルールは実質的な統一(ユニファイド)に一歩近づいたか。

昨日の記事のとおり、先週のABC年次総会におて「グラウンド状態の選手」の定義に関するルールの改正が満場一致(42-0)で可決されました。新しい定義は、足の裏以外のからだの部分(指を除く)がマットに着いている選手を「グラウンド状態の選手」と見なします。マットに拳や掌がついていればグラウンド状態なので、その状態の選手の頭部をキックや膝蹴りで攻撃することはできませんが、指だけがマットに触れている状態ではグラウンドとは見なされません。

現在、米国内では少なくとも10の異なるMMAルールセットが用いられており、州によって「グラウンド状態の選手」の定義が異なるため、混乱を招くことがありました。

例えば、2017年4月、2016年改正ルールを採用していたNY州で行われたUFC210。ゲガール・ムサシ対クリス・ワイドマンの試合では、ワイドマンをがぶったムサシがワイドマンの頭部にヒザ蹴りを入れ、レフェリーが反則とみなして試合をストップしたのち、映像チェックにより有効な攻めと判断され、ムサシのTKO勝ちとなる混乱がありました。

一方、2017年5月、改正ルールを採用していなかったテキサス州で行われたUFC211。エディ・アルバレス対ダスティン・ポイエーでは、アルバレスにがぶられたポイエーが右手をマットに着けた状態にあったものの、アルバレスが2回にわたり顔面にヒザを入れ(改正ルールでは正当ですが、テキサス州では反則)、さらにポイエーが両手とヒザをマットに着いた状態でアルバレスがさらにヒザを当てて中断後、ノーコンテストで試合が終了するケースがありました。

今回の新定義が広く採用されれば、真のユニファイドに一歩近づき、上のような混乱が少なくなることが期待できます。

ABC passes rule alteration to definition of grounded fighter|MMA Fighting