プロ野球における審判員の養成

日本のプロ野球では、かつては主に引退したプロ野球選手やアマチュア野球審判員から不定期で審判員を採用してきましたが、2013年、日本野球機構(NPB)が「アンパイア・スクール」の事業を開始しました。日本で最も盛んなスポーツである野球でさえ、プロ審判養成のシステムが作られたのはここ数年のことなのです。同スクールから始まる養成システムは軌道に乗り始めています。今年も4人の修了生が「研修審判」としてプロ審判への道を歩み始めました。

アンパイア・スクールの受講者は毎年約60名。100名を超える応募のなかから書類選考などで選ばれます。約1週間のスクールでは、球場での指導、座学などがあり、合格者は若干名。2月のキャンプでの2次試験を突破して「研修審判」として採用されます。「研修審判」は独立リーグで1~2年の経験を積みます。1カ月に1度、リーグからのレポートで技量が判定され、11月のフェニックス・リーグで「育成審判」への昇格の可否が決まります。「育成審判」はプロの2軍戦で3年程度経験を経てNPB審判員となります。

ちなみに彼らの収入は、「研修審判」がリーグ戦期間中6カ月で約100万円、「育成審判」が1年契約で約300万円程度だそうです。

NPBアンパイア・スクール6期生から研修審判員4名が誕生(NPB)