試合結果の定義:KOとTKOの違い

ボクシングのようなダウンカウントのないMMAにおいては、従来、KOとTKOの区別はあまり明確ではなく、レフェリーの裁量によって決まっていました。

しかし、新しいルールでは、選手が意識的〔知的〕に自分自身を守っていない(ディフェンスしていない)場合を「TKO」ととし、意識的〔知的〕に自分自身を守ることができない(ディフェンスできない:ディフェンス不能な)場合を「KO」とすることとなりました。

これは、米国において選手のメディカル・サスペンション(試合出場停止期間)を適切に決定するために、2018年、規定されたものです。KOの場合と、TKOの場合とではサスペンションの期間が異なります。レフェリーの判断によってサスペンション期間が不統一にならないようにするために定められました。

リリースされた文章は次のとおりですので、ご参照ください。(★が関連部分)

【仮訳文】
B.試合結果の種類
a.サブミッション:
ⅰ)タップアウト:選手が自分の体を使って、自分が試合を続けたくないことを示すとき
ⅱ)バーバル・タップアウト:選手がレフェリーに試合を続けたくないことを口頭で告知するか、または自分の意思であるいは思わず痛みや苦痛を叫んだとき
ⅲ)テクニカル・サブミッション:正当なサブミッションにより、失神または骨折/脱臼が生じたとき
b.テクニカル・ノックアウト(TKO)
★ⅰ)レフェリーストップ:レフェリーは、選手が意識的(知的)に自身を守っていなければ試合をストップする。
1.打撃
2.裂傷
3.コーナーストップ〔セコンドによるタオルの投入等〕
4.ベル〔ゴング、ホーン等〕に応答しない〔ゴング等がなっても試合をしようとしない〕
ⅱ)メディカル・ストップによるTKO
1.裂傷
2.ドクターストップ
3.身体機能のコントロールの喪失。
c.ノックアウト(KO):
★ⅰ)レフェリーストップ:レフェリーは、選手が自分自身を意識的(知的)に守ることができなければ試合をストップする。
1.打撃による
(d.失格、e.ノーコンテスト、f.判定、g.ドロー:略)

【原文】
B. Types of Decisions
a. Submission by:
i. Tap Out: When a contestant physically uses of their body to indicate that he or she no longer wishes to continue; or
ii. Verbal Tap Out: When a contestant verbally announces or voluntarily/involuntarily screams in pain or distress to the referee that they do not wish to continue;
iii. Technical Submission: When a legal submission act results in unconsciousness or broken/dislocated bone(s)/joint(s).
b. Technical Knockout (TKO) by:
★i. Referee Stoppage: the referee stops the contest because the combatant IS NOT INTELLIGENTLY DEFENDING HIMSELF/HERSELF;
1. Strikes
2. Laceration
3. Corner Stoppage
4. Did Not Answer the Bell
ii. TKO due to Medical Stoppage;
1. Laceration
2. Doctor Stoppage
3. Loss of control of bodily function.
c. Knockout (KO) by:
★i. Referee Stoppage: the referee stops the contest because the combatant CANNOT INTELLIGENTLY DEFEND HIMSELF/HERSELF.
1. Due to Strikes
(d.失格、e.ノーコンテスト、f.判定、g.ドロー:略)