身体機能のコントロールを失った場合

嘔吐、失禁、脱糞など、身体機能のコントロールを失った状態になった場合は、メディカル・ストップ(Medical Stoppage)によるTKO負けとなります。

身体機能を失った後も試合が続けられたことが米国であったため、2017年、レフェリーストップの根拠を明確にする目的でこのような規定が設けられました。(下の仮訳文と原文をご参照ください)。

なお、日本においては2009年6月に開催されたパンクラス・ゲートにおいて攻防中に微量の嘔吐をした選手がTKO負けになった事例があります。

【仮訳文】
3.選手がラウンド中に目に見えて身体機能のコントロールを失った場合(嘔吐、失禁、脱糞)試合はレフェリーによって止められ、選手はメディカル・ストップ(Medical Stoppage)によるTKO負けとなる。
ⅰ)ラウンド間の休憩時間中に身体機能の喪失が発生した場合、選手が継続できるかどうか診断するためにリングサイドの医師が呼ばれる。選手が試合を継続できることがリングサイドの医師によって明確にされなければその選手はメディカル・ストップによりTKO負けとなる。
ⅱ)脱糞が明らかになった場合はいつでも試合はレフェリーによって停止され、問題となった選手はメディカル・ストップによるTKO負けとなる。

【原文】
3. If a fighter, during the course of a round, visibly loses control of bodily function (vomit, urine, feces), the fight shall be stopped by the referee and the fighter shall lose the contest by a Technical Knockout (TKO) due to Medical Stoppage.
i. In the event a loss of bodily function occurs in the rest period between rounds, the ringside physician shall be called in to evaluate if the combatant can continue. If the combatant is not cleared by the ringside physician to continue, that combatant shall lose by a Technical Knockout (TKO) due to Medical Stoppage.
ii. If fecal matter becomes apparent at any time, the contest shall be halted by the referee, and the offending combatant shall lose by a Technical Knockout (TKO) due to Medical Stoppage.