ネバダ州からカリフォルニア州へ ~1ピコグラム(一粒の砂を50億個に分けたうちの一つ)をめぐっての騒動

ネバダ州で開催予定のUFCに出場予定だったジョン・ジョーンズが薬物検査で陽性と判断されました。検査の際に検出された禁止薬物の量は1ピコグラムという超絶微量だったようで、その量を例えると「一粒の砂を50億個に分けたうちの一つ」だそうです。

研究者によるとそもそもこの数値で検出される方が不思議だとの事で、18カ月以上前に服用したものがどこかに潜んでいたものがたまたま出てきたのではないかとの見解です。
今回の試合が決まってからジョン・ジョーンズは4度の薬物検査をクリアしており、「この一件でジョン・ジョーンズの試合を無くすのはおかしい。」というのがUFC(プロモーター)側の主張です。

ジョン・ジョーンズは2017年にカリフォルニア州での試合後に禁止薬物が検出され、それ以降はカリフォルニア州アスレチック・コミッション(CSAC)がジョン・ジョーンズに対し薬物検査やヒアリング等を定期的に実施しており、ジョン・ジョーンズの現状を誰よりも良く知るコミッションとして、今回UFC側がCSACにカリフォルニア州での開催を相談し、CSAC認可の下、ネバダ州からカリフォルニア州に場所を移して大会を開催することになりました。

ネバダ州はジョン・ジョーンズの薬物の動向に関してそこまで把握してなかったという事と、コミッショナー5人中4人が祝日休暇中で不在だった事もあり、カリフォルニア州で試合をする事に同意を示し、年明け1月にネバダ州でヒアリングをする事で落ち着いたとのことです。

なお、ネバダ州が採用する薬物検査機関はUSADAで、過去にネバダ州で陽性と判定されたフランク・ミア、ジョシュ・バーネットなどは、以前よりUSADAのシステムと不備を指摘しており、USADA絶対主義に疑問を持つ声も多数上がってきている模様です。

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