言葉で伝え、言葉で共有すること

昨日のDEEP 87 IMPACTには、レフェリー&ジャッジ6名、インスペクター1名のほか、元プロ格闘家Yさんが審判研修のため参加しました。

ある試合で、肘打ちによるカットがありました。高本レフェリーがドクターチェックのためにタイムストップをかけました。傷は深く、結局、負傷した選手はTKO負けとなりました。
大会終了後、研修中のYさんが高本レフェリーにタイムストップをかける適切なタイミングについて教えを乞いました。高本レフェリーは次のように解説しました。

「ドクターチェック後、試合が再開されたときにできるだけフラットな状態で再開できるように」そのようなタイミングでストップをかける。(ただし緊急を要する場合を除く)

レフェリーが普段当たり前にやっていることでも、それを言葉で説明するのは意外に難しいものです。高本レフェリーはYさんに明確な言葉でレフェリングのノウハウを伝授しました。また、それは、中堅・ベテランにとっても、自分たちが無意識にやってきたことをあらためて「言語化」できる機会でもありました。

大会終了後のミーティングでは、限られた短い時間の中で、それぞれが的確な言葉で反省点、改善点を指摘し、より良いレフェリングのための知識を共有できました。

それぞれの審判員が得た知識やノウハウは、現役の審判員のみならず、審判を志す人たちにも伝えるべく言語化することが望ましいです。

一般社団法人日本MMA審判機構(JMOC)は、これまで講習会・セミナーを開催したり、HPやSNSで情報を発信してきました。我々が言語化した審判上の知識やノウハウを少しばかりですが公にしてきたつもりです。

これからも、狭い業界・団体の中にとどまらず、公共財たるスポーツとしてのMMAにおける審判法の知識・ノウハウを言葉で広く伝え、共有していきたいと思っています。今後とも応援をよろしくお願いします。

【JMOCコラム】
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