判定が成立する時点

従来、MMAの試合では、偶然の反則あるいはアクシデントにより試合が続行できなくなった場合、3ラウンド戦にあっては第2ラウンド終了、5ラウンド戦にあっては第3ラウンド終了よりあとでなければ「判定」にはならず、ノーコンテスト(試合不成立)となっていました。

しかし、今年のABC(The Association of Boxing Commissions and Combative Sports)の年次総会(8月1日開催)で採択された新しいポリシーによれば、今後は、所定時間の中間地点(5分3ラウンド戦にあっては第2ラウンドの2分30秒、5分5ラウンド戦にあっては第3ラウンドの2分30秒)を過ぎれば「判定」となります。米国各州のMMAルールもABCのポリシーに従って、今後、改正されていくことが見込まれます。

なお、ボクシング(JBC)においては、8ラウンド戦以上の試合にあっては4ラウンド終了以降、6ラウンド戦の試合にあっては3ラウンド終了以降、5ラウンド戦および4ラウンド戦の試合にあっては2ラウンド終了以降に判定となります(それ以前の場合は引き分け(テクニカルドロー))。
12ラウンドで行われる世界タイトル戦でも、4ラウンド(つまり、所定ラウンドの3分の1)で試合が成立することに照らすと、従来のMMAにおける判定成立の時点は遅かったといえます。