反則:「スパイキング」(パイルドライバー)」の定義(2)
「スラム(slam:「バスター」とも言う))は、「スパイキング(spiking:釘を打つ)」の定義(前の記事を参照)に当てはまりません。
例えば、三角絞めや腕十字などのサブミッションをかけられた選手が、その技を解くために相手を持ち上げてからキャンバスに叩きつける場面はよく見られますが、反則ではありません(映像:Gabriel Benitez vs. Humberto Bandenay: UFC Fight Night 129)。
では、相手を持ち上げてから、釘を打つような形で相手を脳天から落とした場合は反則でしょうか? この場合も反則とはなりません。「スパイキング」は、「相手のからだをコントロールした状態から」相手の頭を床に強く打ち込む行為です。下からサブミッションをかけられている状態は、相手のからだをコントロールしている状態とは見なされません。サブミッションを仕掛けた選手が自らサブミッションを解いて危険を回避することもできるからです。
映像:Gabriel Benitez vs. Humberto Bandenay: UFC Fight Night 129